地元プロサッカーチーム「FC岐阜」の選手にインタビュー。 今回は今年FC岐阜に加入した李 漢宰(り はんじぇ)選手。 サッカーのことはもちろん、グラウンド以外での魅力も満載。(2011/7/11)
いちおう2年前ぐらいからですね...ってそんなわけないですよね(笑)
生まれたときから日本に住んでいます。在日3世です。
僕は5人兄弟の下から2番目なんですけど、兄弟全員がサッカーをしてまして、その影響で僕も小さい頃からサッカーを始めました。ずっと兄の背中を見て育ってきました。
サッカーを始めた頃はMFの前線またはFWをやっていました。どちらかというと点数をと取るタイプの選手でした。
プロに入った当初は、自分は「トップ下しかやらない」「前線でプレーする」という気持ちが強かった反面、そういう気持ちはプロに入って1日目で砕かれましたね。やっぱり守備をやらないと現代のサッカーにはついていけないし、これではプロのサッカー選手としてはいけないということで守備的な選手になりましたね。
試合はいろんな状況はあって、勝っている時や負けてる時、どんな状況でも常に100%を出しきれることが自分の本当の良さだと思いますし、状況に応じてもそういうことを常に考えながらできるということが自分の良さだと思っています。
基本は誰かと競うというよりも自分自身が今日より明日、明日より明後日と成長していきたいという気持ちが常にあります。例えば、試合に出れなくて「この人に勝てば試合に出れる」という気持ちで練習に挑んだことはないです。練習が終わった時に「自分が今日100%出せたか」「今日はちゃんとできた」「今日はあそこがもの足りなかったな」と考える事を心がけてますね。常に自分との戦いです。
ただ、影響される選手っていうのは個々でいますし、最近でいうと長友選手や長谷部選手ですね。僕も2人の本を全部読みました。影響されることはありますが、自分とは生き方も違いますし、自分のプラスになることはすべて吸収しようという気持ちはあります。
正直、加入前はチームに対するイメージはなかったのですが、FC岐阜の今西社長は僕がサンフレッチェ広島に所属していた時からの恩師なので、今西社長が作り上げたチームっていうイメージでした。
加入してみて、非常に若い選手が多いなと思いました。厳しい中でみんなしっかりやっているなっていう気持ちはあります。
この事は、僕の中で毎日のように考えていることなんですよ。
正直、厳しいことをいうようですが、まだまだ大人になりきれていない選手がいたり、チームとしてもっともっと上を目指すという意識が足りないということを僕は非常に感じています。自分は足の故障が癒えていない中で、そういう姿勢を言葉じゃなく体で示していきたいという気持ちが強いです。自分がまだ100%でできない歯痒さもありますが、体で示した上で言葉と両方で示していきたいと思いますね。こういうのは1日や2日じゃ改善できないことなので、意識づけを自分の経験と共に教えていけるといいと思います。
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完治はしてないんですが、1年間リハビリを経て、ピッチでみんなと一緒にサッカーが出来るっていうのは非常に嬉しいことですね。
特技かどうかは分からないですけど、人とのつながりを大切にしているので、人は絶対に裏切りません!それが特技かどうかは分からないですが、これは出来そうで出来ないと思います。自分が苦しくなった時、どうしても自分に目がいっちゃって、周りを助けることが難しくなると思うんですけど、僕はそういう意味でしっかりみんなを大切にすることを心がけているつもりです!
休日は家にいる事はほとんどないですね。子供もまだ小さいですし、いろいろなところに遊びに出掛けていますね。
どうしても外で遊ばせたいっていう気持ちが強いです。
かわいすぎてしょうがないです(笑)最近、走り回りすぎて大変です。イオンに連れてったら大変ですが...超かわいいですよ(笑)
岐阜に来て、一番行っているところはイオンですね(笑)色々な場所のイオンに行ってます。各務原イオンは一番行きます。キリオやモゾにも行きますよ。あとは木曽三川公園やなばなの里も行きましたし、それなりに押さえるとこは押さえていると思います(笑)この間、長島スパーランドのアンパンマンミュージアムにも行きました。
僕は家族がいるのでなかなか一緒には行けないですが、たまに行くとしたら、菅選手、三田選手、川島選手とご飯を食べに行きますね。昨日も菅選手と川島選手と王将に行きました(笑)
マイブームは、自分の子供にどれだけ愛されるかってことにチャレンジしてることですね!どんどん嫌われてるような(笑)僕が愛しすぎて、子供に嫌われているような感じがしますね。今は子供になんとか好かれたい!実際に嫌われてるわけじゃないですが(笑)でもやっぱりママの所に行っちゃうんですよ。そこをどうにか僕の所に来るようにしたいですけどね(笑)
最近、色々なドラマのDVDを借りて観ています。今は「怪しい3兄弟」という男3兄弟の物語です。コメディ系のドラマです。あと、時代劇ものもよく観ますね。日曜日の夜11時からやっている「イ・サン」というドラマも見ています!
僕は辛いものは苦手なんですけど、韓国料理は好きなんですよ。暑い日や、体力を消耗したときに無性に刺激を欲しがるんですよ!
つい先日も菅選手と川島選手と三田選手と永芳選手と「班家」という韓国料理屋さんに行きました。サムギョプサルが最高においしかったです!
僕もほぼ1年間サッカーをやっていなかったので、どうにか復帰してピッチでサッカーがしたい一心でした。もう1つは今西社長という僕にとって大きな存在の人から話を受けて、FC岐阜がステップアップしていく中で一人の選手として大きな力になりたいという気持ちが強かったですね。
具体的に「いつ」っていうのは難しいですね。今、サッカーができているだけでも去年に比べたら大きくステップアップしてるんですけど、やっぱり、試合に出るには1年間のブランクがあって、感覚や体力は1,2日じゃ戻らないので、練習をしていく中でどれだけ感覚を取り戻していくかなので、いつっていうのは言えないですけど、この夏以内には絶対に復帰したいなって言う気持ちは強いですね。
選手の僕がそういうこというのはどうかと思いますけど、1つ大事なことはぶれずにチームが一丸となること。言葉じゃ簡単かもしれないですけど、負けが込んだりしたらどっかでぶれるんですよね。自分たちがやっていることは間違ってないんだって思って続けることですね。それを続けないことにはなにも変わらないと思います。チームのために、自分はどうなってもいいくらいの気持ちですべてチームのためにやるってことが本当に大切だと思います。
嬉しいですね。涙が出そうですね。いつかはFC岐阜のユニホームを着て、自分の所属していたサンフレッチェ広島と広島ビッグアーチで対戦したいっていう夢を持っています。それを現実にするためには、遥か大きな壁があります。それに立ち向かっていくための準備はできているので、あとはどれだけピッチでそれを表現出来るかだと思うので、皆さん待っていて下さい!
まず、個人としては1日でも早く完全復活して、チームのために力になれるよう、自分のすべてをかけてやりたいと思います。嬉しいことに「早く復帰してほしい」という方の声もよく聞きますし、その中で、自分自身も早く復帰したい気持ちも強いですが、今は大切な時期だと思うので、1日でも早く復帰できるように焦らずやっていこうと思います。
あとはチームがぶれないことが大切だと思います。一番大切なのはチームがどれだけ良くなっていくか。苦しい状況だからこそ、それをみんなが考えて、チームのために選手もサポーターも一丸となってやっていければいいと思います。応援よろしくお願いします。
(取材日:2011年6月)